学費が払えない時はどうする?知っておきたい免除・延納・分納制度

公開日:

決して安くはない大学の学費。大学の学費が支払えない場合、除籍扱いとなってしまいます。除籍扱いになってしまうと、大学は未受験の高卒扱いとなり、就職活動に悪影響が出るので要注意です。

しかし、大学によっては学費を分けて支払う方法や、支払いを延期できる制度が使える場合があります。

さらに、そうした制度を用意していない大学の場合でも、各種ローンを活用すればお金のやりくりが可能です。

そこで今回は、大学の学費の支払いが難しい場合の手段や、学費の支払いができなくなってしまった場合の詳細、各種ローンについての情報をお伝えします。

消費者金融は学生でも審査に通る?親やアルバイト先にばれない?

大学の学費は50万円~90万円が相場

一年間にかかる大学の学費は、50万円から90万円が相場となっています。

一般的には国公立大学は私立大学よりも学費が安いことが多いです。また、入学年次には学費のほかに入学金を支払うため、1年目の出費は大きくなります。

また、理系の学部に進むと、文系の学部よりも学費が高くなる傾向もあります。

これは、理系の大学の授業では実験の教科があり、実験に使う設備や試料代が上乗せされるのが主な要因です。

卒業までに必要な取得単位数が理系学部の方が高いということも、授業料が高くなる理由となっています。

学費が払えないとどうなる?退学までの流れ

大学によって異なる学費ですが、支払い期日までに学費を支払えなかった場合は具体的にどうなるのでしょうか?大学の学費は期限内にきちんと支払うのが理想的ですが、やむを得ない事情によって難しい場合もあるでしょう。

その時、支払いができなかった人がどのような状態になるのかを事前に知っておけば、いざというときの対応策が分かるので有益です。

そこで、学費の支払いをやり繰りするための具体的な方法をお伝えする前に、学費の支払いが滞って最終的に除籍となってしまうまでのおおまかな流れを確認しておきましょう。

①学内掲示板などに学籍番号が貼られる

大学の学費が支払えなかった場合、最初に学内の掲示板などに学籍番号が掲示されるパターンが一般的です。キャンパス内には掲示板があって、学内の行事や授業に関する情報がそこに掲示される大学が多くなっています。

普段はあまり情報が掲示されることはありませんが、学期と学期の間の時期にはさまざまな情報が貼りだされます。

この時、大学の学費の支払いが滞っている学生に関する情報や、取得単位数が足りていない学生の情報、そのほか特別な連絡事項がある学生の番号などが掲示されるパターンが多いです。

ここに名前が貼られてしまうと、単に自分が恥ずかしい思いをするだけでなく、強制的に退学させられてしまうまでのタイムリミットが迫っています。

そのため、きちんと支払い期日を確認することと同時に、学内掲示板の情報は十分に注意が必要です。

②督促状が届く

次に、学費の支払いを催促するための督促状が届く段階へと進んでいきます。

学内掲示板の情報と同時か少し遅れたタイミングで、督促状が届き、学費の支払い方法などが案内される形式です。

この督促状が届いた時点で、支払いがいつまで滞ると除籍になってしまうかなどの詳細情報が分かります。

ただし、督促状が届くまで待たなくても、掲示板に支払いが滞っている情報が確認できた時点で、大学の事務室に相談に行くのがベストです。

すでに支払い期日を過ぎてしまっている場合は、できるだけ早く行動を取ることが大切になります。

③強制退学(除籍)

もし、大学の掲示板の情報が出て、その後届く督促状にも反応しなかった場合、期日をもって強制退学という処分が下されてしまいます。

一度除籍になってしまうと、再び大学に戻ることはできません。再受験する際にも何かしらのハードルが課せられてしまう危険性が高くなります。

もし、大学に残る意志はあるもののどうしても学費が払えないという場合には、あらかじめその旨を大学側に伝えておくことが大切です。全く何も連絡をしないと、大学に残る意志がないものと判断されてしまいます。

大学側に相談をすれば、何かしらの方法で支払い期日を調整する方法を案内してもらえることが多いので、強制退学になってしまう前にぜひ行動を起こしてください。

学費が払えず退学になった後はどうなる?

学費が払えず、退学処分が下されてしまったあとはどうなるのでしょうか?

「大学に受かったのだから、学費が払えず除籍になっても一応大学の名前は出せるのではないか」と考える方もいるかもしれませんが、残念ながらそうではありません。

学費が払えずに退学処分になってしまうと、以下に挙げるような苦しい状況へと陥ってしまいます。

除籍になって有利になることは全くないため、下記にご紹介するデメリットを十分に把握した上で、早めの相談や行動を心がけましょう。

除籍になるので高卒・大学未受験という扱いになる

大学の学費を払えずに除籍になる場合には、途中退学とは異なる扱いとなります。除籍という処分が下された場合、大学に籍を置いたことがあるという事実自体が抹消されてしまうのです。

もし、退学という処理になった場合には、一度入学した事実自体は大学側にも認められ、その上で自らの意思で大学の卒業をあきらめたという扱いになります。

しかし、除籍になった場合はそうではなく、大学と一切関りがないのと同様の処理が下されてしまうため、注意が必要です。

除籍になった場合は、学歴は高校卒業までということになります。せっかく大学受験をして、入学金を支払って授業を受けていたのにも関わらず、自分の経歴は「高卒・大学未受験」というステータスになってしまうのです。

高卒扱いになれば平均年収が100万円ほど下がる

もし高卒扱いになってしまった場合、平均年収は100万円ほど下がるのが相場です。

これはあくまでも全体の平均データのため、個々人の能力によっては挽回できることもありますが、一般的な社会人の給与として考えた場合には高卒の方が手取り額が少なくなります。

平均年収にして100万円さがるということは、毎月もらえる手取り分の金額が7万円~8万円ほども減ってしまうのとほぼ同じです。

そのため、大学を除籍になってしまうとせっかく払った入学金やそれまでの学費が無駄になるだけでなく、将来的に得られるはずだったお金も受け取るのが難しくなってしまいます。

学費が払えない時は3つの方法で乗り切ろう

もし、大学の学費がどうしても捻出できず、期日までに支払いができない場合には3つの方法があります。

基本的には大学が最初に指定している支払い期日までに、必要な学費をきちんと支払うのが安全です。しかし、やむを得ない事情によって支払いが難しい場合については、大学側もあらかじめ考慮して対策しているケースが多くなっています。

大学の学費の支払いをやり繰りするために利用できる方法には3つのパターンがあります。

主なものは、延納、分納、そして免除奨学金です。すべての大学がこれら3つのパターンの救済措置を用意しているわけではありませんが、基本的にはどれかの制度が使えることが多くなっています。

【延納】大学に申請して学費の支払い期限を延期してもらう

1つ目の方法は、「延納」という方法です。これは、大学に申請して所定の手続きのもと、学費の支払い期限を延期してもらうやり方になります。

本来の支払い期日を過ぎてしまっている場合でも、理由を説明して、振込できるまでの日数のめどがきちんと立っている場合には延納に応じてもらえる可能性が高いです。

ただし、除籍処分が決定してしまった後では、延納の手続きを申し込むこと自体が不可能というパターンが多いので注意しましょう。

支払い期日になる前の段階で大学の事務室に相談に行って、延納できる場合には所定の手続きを進めていくことが大切です。

【分納】半期の学費を2~3回に分けて支払う

2つ目の方法は、「分納」という方法になります。これは、学費を2回から3回に分けて支払うという方法になります。一般的な学費の支払い方法としては、1年間の学費を半分にした金額を、1年間の前半と後半の半期ごとに分けて納入するケースが多いです。

しかし、半期ごとの支払い金額を一括で支払うのが難しい場合には、半期の期間をさらに2回、または3回などに分割して支払いができるというシステムです。

もし手元にまとまったお金が用意できず、半期ごとの学費を支払うのが難しい時には、分納を行うことで支払いを完了することができます。

ただし、延納と同じく分納にも所定の手続きが必要になることがほとんどです。かならず、事前に大学側に相談をするようにしてください。

【免除】奨学金は成績優秀者だけでなく貧困層向けのものもある

学費の支払いが難しい場合の3つ目の方法は、「免除(奨学金)」のシステムを使うことです。

一般的に、奨学金といえば成績が優秀な一握りの人しか受けられないイメージがあるかもしれません。しかし、大学によっては返す必要がない免除の奨学金を、経済状況が厳しい人限定で用意している場合があるのです。

こちらも、システムを利用するには事前の申請が必要です。また、免除の奨学金を受け取れる条件は、たとえば母子家庭で世帯収入が非常に少ない場合などに限られます。

だれでも使えるシステムではありませんので、その点は注意しましょう。

3つの方法に対応している大学まとめ

分納・延納のみに対応している大学は以下の通りです。

  • 国際武道大学
  • 学園大学
  • 神戸医療福祉大学
  • 羽衣国際大学など

そして、免除奨学金のみに対応している大学は以下になります。

札幌国際大学、札幌保健医療大学、北翔大学、北里大学、八戸工業大学、東北文化学園大学、ノースアジア大学、郡山女子大学、日本大学、東日本国際大学、常磐大学、帝京大学、文星芸術大学、東洋大学、浦和大学、共栄大学、埼玉学園大学、埼玉工業大学、淑徳大学、尚美学園大学、十文字学園女子大学、大東文化大学、東京電機大学、立教大学、城西国際大学、聖徳大学(女子)、千葉工業大学、中央学院大学、帝京平成大学、東京成徳大学、東邦大学、二松學舍大学、上野学園大学、桜美林大学、工学院大学、実践女子大学、宝塚大学(大阪梅田キャンパス)、拓殖大学、帝京科学大学、東京工科大学、東京未来大学、東京薬科大学、東洋学園大学、明治大学、明星大学、鎌倉女子大学、関東学院大学、相模女子大学、湘南医療大学、湘南工科大学、洗足学園音楽大学、田園調布学園大学、横浜商科大学、横浜薬科大学、新潟医療福祉大学、金城大学、健康科学大学、愛知淑徳大学、一宮研伸大学、岡崎女子大学、金城学院大学、中部大学、名古屋産業大学、名古屋商科大学、名古屋造形大学、日本福祉大学、鈴鹿大学、京都美術工芸大学、大阪音楽大学、大阪産業大学、羽衣国際大学、関西国際大学、神戸松蔭女子学院大学、西日本工業大学、福岡工業大学、北陸大学など

免除奨学金と分納、延納のすべてに対応している主な大学は以下の通りです。

流通経済大学、名古屋医療福祉専門職大学(仮称)、北海道情報大学、法政大学、文化学園大学、函館大学、白梅学園大学、日本薬科大学、日本工業大学、日本経済大学東京渋谷キャンパス、東洋英和女学院大学、東北文教大学、東都大学、東京福祉大学、東京富士大学、東京聖栄大学、東京情報大学、東京女子体育大学、東京医療福祉専門職大学(仮称)、長崎純心大学、中部学院大学、中央大学、第一工業大学、大同大学、大阪商業大学、大阪芸術大学、大阪経済法科大学、大阪学院大学、大阪医療福祉専門職大学(仮称)、太成学院大学、多摩大学、相愛大学、川村学園女子大学、千葉商科大学、千葉経済大学、星槎道都大学、星城大学、神奈川歯科大学、神奈川工科大学、神戸芸術工科大学、植草学園大学、駿河台大学、修文大学、至誠館大学、志學館大学、札幌大学、嵯峨美術大学、高千穂大学、江戸川大学、群馬医療福祉大学、駒沢女子大学、九州共立大学、京都先端科学大学、京都ノートルダム女子大学、久留米工業大学、岐阜女子大学、関西看護医療大学、花園大学、愛知文教大学、亜細亜大学、ルーテル学院大学、ヤマザキ動物看護大学、ものつくり大学、こども教育宝仙大学など

3つの方法が利用できないならお金を借りよう

ここまで、大学の学費が支払えない場合の3つの方法について解説しましたが、大学によってはこれらの制度が全く用意されていないこともあります。

そんな時は、支払い期日にお金が用意できるように、お金を借りることも検討するのがおすすめです。低金利で高額融資が受けられるローンなどもあるため、必要に応じて有効活用しましょう。

奨学金は就職後すぐの返済を求められるので注意

お金を借りるという意味では奨学金というシステムもありますが、免除でない奨学金は卒業して就職した直後に返済を求められるものがほとんどです。

これは、実質的には返済できる可能性が非常に低いのと同じですので注意してください。

教育ローンは低金利で高額を借りられる!ただ審査時間に注意

学費の支払いのための「教育ローン」という借入方法では、低金利で高額の融資を受けることも可能です。

ただし、この方法の注意点として審査時間の長さが挙げられます。即日融資可能なカードローンなどのシステムと違って、教育ローンの場合は借りられるようになるまで審査期間が長期化することが多いです。

学費の支払い期限直前に教育ローンに申し込もうとしても、審査に時間がかかりすぎて結局期日にお金を用意できないというリスクもあるため、注意しましょう。

教育ローンのおすすめは国と民間(銀行)のどっち?金利・審査を徹底比較

カードローンや学生ローンを使うのも一つの手

カードローンや学生ローンを使うのも、学費の支払いを間に合わせるための有効な手段です。

カードローンや学生ローンは、教育ローンと比べると金利は少し高くつく場合があります。しかし、審査内容や審査機関という点では教育ローンよりも使い勝手が良いため、必要に応じて活用するのがおすすめです。

最近では、即日に融資可能な状態になるカードローンなども増えてきています。

もし、学費の支払い期日ギリギリになって支払いできなそうなことが分かってしまった場合には、即日融資可能なタイプのカードローンや学生ローンを賢く利用しましょう。

カードローンの審査基準と審査に落ちる人の特徴を徹底解説!これを読めばカードローン審査のすべてが分かる!

学費に困ったらまず大学へ相談しよう!

今回は、学費の支払いに困った場合の有効な対策についてご紹介しました。

分納や延納、免除奨学金といったいずれの方法を使う場合も、まず重要なのは大学への相談です。学費の支払いが厳しそうだとわかった段階で、できるだけ早めに行動に移すようにしましょう。

大学側も、除籍をするよりはきちんと学費を納めて卒業してもらった方が良いというスタンスのことが多いです。

事情を説明し、いつまでに支払い可能かのめどをきちんと伝えれば、除籍にならずに済む可能性が高くなります。もしどうしても難しい場合は、各種ローンも活用するのがおすすめです。