入院費用が払えない時はどうする?知っておきたい便利な医療費制度

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突然の入院で費用が払えなくなってしまった場合、身動きが取れずとても困ってしまいます。

しかし実は、もしもの時の入院費の支払いをサポートしてもらえる制度があるのをご存知でしたでしょうか?それらの制度を使用すると、入院費用の支払いの一部をサポートしてもらうことができ、支払い負担を軽減可能です。

また、各種制度を利用する以外にも、クレジットカードでの支払いや支払期限の延期といった手段を取ることで、急場をしのぐことができます。

そこで今回は、入院費用が払えなくなって困った場合のお金のやり繰りに役立つ情報を解説します。

今回ご紹介する情報を参考に、もしもの時の入院費用の負担を少しでも軽減して、安心して療養生活を送っていただければ幸いです。

それでは、各種制度の詳しい情報について確認していきましょう。

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入院費用が払えない時はまず病院に相談しよう

入院費用が高くて払えないときには、第一に病院に相談することが大切です。

入院という出来事はだれしも予測できないため、入院費用が思いのほか高額になってしまった場合には支払いが難しいというケースも珍しくありません。

しかし、入院費用の支払い日になった段階で支払いできないということを初めて伝えてしまうと、病院側も対応に困ってしまいます。

そのため、入院費が払えそうもないということが分かった段階で、支払いについて相談しておくのがおすすめです。

なお、もし家族が入院状態になってしまい、本人と意思疎通ができない状態になってしまっている時には、家族の方で入院費用を支払う方が病院に相談することも大切になります。

状況に応じて病院側の対応も変わってきますので、まずは一人で悩まずに病院のスタッフに相談することが一番です。

分割払いか支払い期限の延期を打診してもらえることがある

入院費の支払いがすぐには難しいということを病院に相談した場合、場合によっては支払いの方法を変更してもらえることがあります。

多くのケースでは、分割払いでの対応や、支払い期限の延期といった形で入院費の支払い負担を軽減してもらえるのが一般的です。

なお、病院によって分割払いや支払期限の延期に関するルールはそれぞれに異なります。

良心的な対応をしてくれる病院もあれば、支払い期日についての規則が厳しいところもあるため、注意が必要です。

どうしても入院費の支払いが難しい場合は、その事情をしっかりと説明したうえで、病院側と自分たちの双方が了承できる方法で支払いを進めていきましょう。

もしも、病院側で分割払いや支払期限の延期に対応してもらうことが難しい場合には、今回ご紹介するいくつかの方法を活用することで、支払いできる可能性が高まります。

入院費用が払えない時に利用したい8つの制度

入院費用が払えない時、病院に事前に相談しても納得のいく形でのやり繰りができないことがあるでしょう。

そのような場合に備えて、入院費用が支払うのが難しくなってしまった人向けの各種制度が用意されています。

今回ご紹介する制度は全部で8つです。それぞれの制度で、負担を軽減してくれるサポート内容や、支援を受けるために満たしていなければならない条件が異なります。

各サポートの詳細をきちんと把握した上で、自分が利用できる制度については積極的に活用していくことが大切です。

病院側への支払い方法変更の相談と合わせて、これらの制度を活用することで、医療費の負担を軽減することができます。

それぞれの制度の詳細について、詳しく確認していきましょう。

高額療養費制度

入院費の支払いが難しい場合に利用したい1つ目の制度として、「高額療養費制度」という仕組みがあります。

この仕組みは、全国健康保険協会が提供する医療費負担をサポートするための制度です。

この制度は、その月の1日から月末までに発生した医療費の自己負担額が高額になってしまった場合に、自己負担限度額をオーバーして支払った金額分を後から払い戻してもらえる制度です。

自己負担限度額は年齢や所得状況などによって変化しますので、自分に該当する自己負担限度額を把握することが大切になります。

70歳未満の場合、所得の金額によって区分アから区分オまでの5つの区分に分かれて自己負担額が設定されており、所得が低い場合には自己負担限度額が35,400円(区分オの場合)です。

所得が高い場合には自己負担額が252,600円に加えて医療費から842,000円を引いた額の1%が限度額となります。

70歳以上の方の場合、上記とは異なる基準で自己負担限度額が定められています。

これらで産出される自己負担限度額をオーバーして支払った分の金額は、後から払い戻してもらえるというのが高額療養費制度です。

限度額適用認定証

入院費の支払いが難しい場合に利用したい2つ目の制度として、「限度額適用認定証」という仕組みがあります。

こちらは、1つ目にご紹介したのと同じ全国健康保険協会が取り扱っている制度です。高額療養費制度では治療費が自己負担額をオーバーした場合にあとから払い戻してもらえる制度ですが、一時的に医療費を支払う必要があります。

そこで、あらかじめ限度額適用認定証を提出しておくことで、1か月の窓口での支払い必要額が自己負担限度額までに抑えられるという仕組みが用意されています。

ただし、限度額適用認定証を利用するためには、健康保険限度額適用認定申請書や、健康保険限度額適用・標準負担額減額認定申請書といった書類を提出する必要があるため、注意が必要です。

もし、入院にかかる費用が高額になることがあらかじめ分かった場合には、早めに限度額適用認定証を使うための手配をしておきましょう。

けがなどで自分自身が動けない場合には、家族などの協力を得て手続きを進めることが大切です。

高額療養費受領委任払い制度

入院費の支払いが難しい場合に利用したい3つ目の制度として、高額療養費受領委任払い制度があります。

この制度は、市区町村によって取り扱いの有無が分かれますが、2つ目のシステムと同様に窓口での支払い金額を自己負担限度額までに抑えられるのが特徴です。

高額療養費受領委任払い制度を利用する場合、国民健康保険に対して医療費の支払いが困難なことを伝え、医療機関との間で受領委任契約を交わす必要があります。

この申請は、住所の役所または出張所の保険年金担当課で受け付けています。

申請に際しては、保険証や印鑑、病院が発行した請求書類などが必要です。

なお、高額療養費受領委任払い制度は医療費の支払いが困難な人だけが使える制度で、支払いが可能な場合には受理されませんので注意してください。

高額療養費貸付制度

入院費の支払いが難しい場合に利用したい4つ目の制度として、高額療養費貸付制度があります。

これまでに説明した高額医療費の払い戻し制度を利用する場合、実際にお金が戻ってくるまでに三か月以上かかる場合がほとんどです。

そのため、当面の医療費の支払いのために、高額医療費支給見込み額の8割にあたる金額を無利子で貸し付けてもらえる制度が用意されています。

それが、高額療養費貸付制度です。こちらの制度を使用すれば、受付から2週間から3週間といった短期の内に、貸付金が指定した口座に振り込まれるます。

申し込みには以下の4つの書類が必要です。

  • 高額医療費貸付金貸付申込書
  • 高額医療費貸付金借用書
  • 医療機関が発行した請求書または領収証のコピー
  • 高額医療費支給申請書(貸付用)

これらの申請書は、すべて郵送で提出処理を行うことが可能です。必要な書類を準備し、所定の協会支部あてに提出しましょう。

傷病手当金制度

入院費の支払いが難しい場合に利用したい5つ目の制度として、傷病手当金制度があります。

こちらは、病気やケガなどで仕事を休まざるを得なくなった人のための制度です。被保険者が病気やケガなどを理由として会社を休み、事業主から報酬が得られず自分自身や家族の生活がままならない場合に利用できます。

なお、傷病手当金制度を利用するには4つの条件を満たしている必要があります。

1つ目は、業務外の病気やけがによる休業であることです。

業務上のけがや病気に対しての保険は、別途労災保険というシステムによって保障されるため、傷病手当金制度は使えません。

2つ目の条件は、発生したケガや病気によって仕事に就くのが困難であることです。

そして、3つ目の条件は、連続する3日間を含んで4日以上仕事に付けなかったことになります。この日数のカウントは、有給や土日祝日などに関係なく行われます。

ただし、2日間休んで3日目に仕事ができた場合などは給付の対象外となりますので注意しましょう。

4つ目の条件は、休業した機関についての給与の支払いが行われないことです。

休業中に給与の支払いが行われる場合には、傷病手当金制度を受けることはできません。

中小企業従業員生活資金融資

入院費の支払いが難しい場合に利用したい6つ目の制度として、中小企業従業員生活資金融資があります。

この制度は、各地方自治体が用意している制度で、中小企業に勤めている人への貸付制度となっています。

貸付の金利や利用の条件は各自治体によって異なりますが、急な入院費の支払いが難しい場合などに役立つ制度です。

たとえば、東京都の場合であれば融資額が最大100万円、年利1.8%でお金を借りることができます。

使用できる条件は、中小企業に勤務していること、都内に住んでいることまたは都内に勤務していること、勤め先で半年以上働いていること、現住所に3か月以上住んでいること、税込み年収が800万円以下で住民税の滞納がないことなどが挙げられます。

一部負担金減免制度

入院費の支払いが難しい場合に利用したい7つ目の制度として、一部負担金減免制度があります。

この制度は、国民健康保険の医療費の自己負担額を、さらに軽減してくれるシステムです。その内容は市町村によって異なるほか、現在のご自身の経済状況によっても変化します。

私用にあたってはあらかじめ、市町村などの保険課に申請を出しておく必要があります。

ただし、社会保険などの医療保険に加入している人は対象外となるので注意してください。利用の対象となる場合、免除、減額、猶予の三種類のうちいずれかの措置を受けることができます。

免除の場合は医療費の支払い額が無料となります。

猶予の場合、自己負担額までの金額を支払う期日を先延ばしにしてもらうことが可能です。減額は2割りや5割、8割といった形で、支払い金額を減らしてもらえる制度となっています。

なお、医療費の自己負担金を減免してもらったり、猶予が受けたりできる期間は、最長でも3か月から6か月としている市町村が多いです。

その期間を超えると支払い義務が発生しますので、猶予期間内にきちんとお金を工面するようにしましょう。

無料低額診療事業

入院費の支払いが難しい場合に利用したい8つ目の制度として、無料低額診療事業があります。

この制度は、経済的に非常に厳しい状況に置かれている人に対して、医療機関が無料または定額な料金で診療を行う事業のことです。

厚生労働省が指定する低所得者や要保護者、ホームレスやDV被害者、人身取引被害者といった、生計を立てるのが難しい人が対象となっています。

そのため、普通に生計が立てられている人についてはこのシステムを利用する機会はないといってよいでしょう。

もし、何らかの形で上記のいずれかに該当する状態になってしまった場合には、無料定額診療事業を利用して病気やけがの治療を行うことが可能です。

意外に知らない?入院費用はクレジットカードで支払い可能!

意外と知られていませんが、入院費用はクレジットカードでの支払いに対応していることがほとんどです。

高額な医療費がかかるような入院ができる病院は設備も充実しているため、決済のためのクレジットカードを利用できます。

もし手元に現金が用意できなくても、クレジットカードを活用すれば支払いの負担を軽減することが可能です。

リボ払い・分割払いにすれば負担を軽減できる

クレジットカード払いで入院費用を支払うことのメリットとして、分割払いやリボ払いで支払うことで医療費を小分けにして払えることが挙げられます。

クレジットカード会社によって使用可能な分割回数やリボ払いのシステムは異なりますが、多くの場合2回、3回、それ以上といった形での分割決済が可能です。

一括で支払うことが難しい高額な医療費の支払いをする場合には、クレジットカードを使って支払い方法を工夫するようにしましょう。なお、もしクレジットカードの利用限度額をオーバーしてしまっていて決済が通らない場合には、一部を現金、残りをクレジットカードで支払うということも可能です。

必要に応じて、病院の窓口で支払い方法を相談するようにしてください。

リボ払いは金利手数料がかかるので注意!

リボ払いの注意点として、金利手数料がかかることが挙げられます。

クレジットカードを利用して決済する場合、支払う医療費の総額が最も安くなるのはやはり、一括払いです。

それ以外の方法で支払い回数を分ける場合、1回あたりに支払う金額や支払期日といった面では負担が軽減できますが、全体として支払う総額は高くなることに注意しましょう。

リボ払いをしたときにかかる金利手数料がいくら発生するのかを確認したうえで利用することが大切です。

また、できるだけ金利手数料を下げるために、少ない分割回数に抑えることも重要になります。

入院しないのが一番!日頃から健康には細心の注意を

今回は、入院費用が支払えない場合にお金を工面するための方法についてご紹介しました。

けがや病気による入院は自分自身でもタイミングの予想がつかない場合が多いため、急に高額な医療費が必要になると支払いが難しくなってしまう場合があります。

今回ご紹介した8つの制度を使うことで、支払い金額の負担を下げたり、自己負担金額をオーバーした分を後から払い戻してもらったりすることが可能です。

また、各種給付金や貸付金を利用すれば、手元にお金が用意できない場合でも医療費の支払いを行うことができます。

なお、各種制度の利用には、支払い手続きを行う前の段階で申請書の届出が必要なものがほとんどですので、入院費用が高額になることが見込まれる場合は早めに行動するようにしてください。

クレジットカードによる分割払いやリボ払いの制度を活用すれば、一度に支払うお金を減らしつつ、支払い期限も実質的に先延ばしにできるので便利です。

病院の窓口と相談しながら、必要な手続きを行って支払いを済ませることをおすすめします。

ただし、一番良いのは入院をしないことです。日頃から健康には細心の注意を払って、高額な医療費がかからない健康的な暮らしを目指していきましょう。

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